RICHARD MILLE/リシャール・ミル RM52-05:別の惑星から来た男

高額なリシャール・ミル/RICHARD MILLEでも、買取強化中
ぜひお気軽にお問合せください。


別の惑星から来た男

ファレル・ウィリアムスを一言で表現する言葉があるとすれば、まさしく「ユニバーサル」でしょう。彼は幼い時からコスモス(宇宙)と深いつながりを感じてきました。ファレルがスター・トレックの大ファンとして育ったことも驚くに値しません。彼が自身のレーベル「スタートラック」の名をバルカン式挨拶のポーズで紹介する姿を見た者であれば、誰もが知っていることでしょう。彼は宇宙や、そこから導き出される深いスピリチュアリティ、そして万事の中心にある全体性に夢中であることを決して隠そうとしません。

ブランドパートナーたちのビジョン、空想、想像上の産物を形にすること。これは新しい冒険が始まるたびに新しい探求を始めるリシャール・ミルにとって、すでに“手慣れた”試みといえます。RM 52-05は真のアーティスティックなプロジェクトであり、アイディア、シンボル、欲求の解釈にもとづく特別な開発です。最終的にトゥールビヨンの形を取ったこの作品のオリジナリティは、さまざまな分野の垣根を超えた驚愕の技術にあります。

グレード5チタン製の地板とブリッジ

グレード5チタンは、生体適合性と耐食性に優れた極めて硬い合金であるため、輪列がスムーズに作動します。合金の組成は、チタンが90%、アルミニウムが6%、バナジウムが4%。この組成によって素材の機械的性質がさらに強化されるため、航空宇宙産業や航空産業、自動車産業でこの合金が多様されています。

ムーブメントの地板にはブルーアベンチュリンガラスのインサートがあしらわれ、広大な宇宙を思わせます。このガラスは「ゴールドストーン」という名でジュエリーによく用いられ、三方晶系と六方晶系の銅片が煌めく輝きを放ちます。キャリバー RM52-05では、この素材が無限の宇宙と星々のシンボルになっています。

厳格な各種テストをクリアし、極めて優れた耐久性が保証されています。

可変慣性フリースプラングテンプ

可変慣性フリースプラングテンプは、ムーブメントの分解・組み立ての際、そして衝撃や強い振動を受けた際に、信頼性を高めて長期間にわたるムーブメントの高い精度を実現します。緩急針を取り除き、4個の調整可能な小さな重りをテンプに直接取り付けた結果、より正確に何度でも歩度を調整できるようになりました。

香箱の歯のセントラル・インボリュート歯形により、理想的な圧力角20°が得られます。輪列の効率が向上させ、かみ合いの誤差も相殺することができます。その結果としてトルクの伝達が大きく向上し、伝達効率が大幅に向上しました。

この香箱は次の長所を備えています。
-主ゼンマイの周期的な張り付き現象を大幅に減少させ、性能を高めます。
-パワーリザーブ、性能、均一性の理想的な比率を採用、主ゼンマイは優れた三角曲線を有しています。

ムーブメントの特徴

-ムーブメントサイズ:32.80 x 30.90 mm
-厚さ:6.40 mm
-トゥールビヨンの直径:10.90 mm
-テンプ:9.12 mm
-石数:19
-テンプ:グリュシデュール®製、2アーム型、4個の調整ネジ
-慣性モーメント:11.50 mg.cm2、リフトアングル53°
-振動数:21,600振動/時(3 Hz)
-ヒゲゼンマイ:ニヴァロックス®製エリンバー
-耐震装置:KIF エラスター KE 160 B28
-香箱真:耐錆性・耐磁性を備え、熱処理に最適なニッケルフリーのクロニファー®製(DIN x 46 Cr 13 + S)

装飾を施したブリッジ、宇宙飛行士のヘルメット

グレード5チタン製のヘルメットは、同じくグレード5チタン製の宇宙服上部を模した構造上に置かれており、文字盤とその下にあるムーブメントをつなげる役割を果たしています。これは、ストリートアーティストであるシリル・コンゴがRM 68-01用に考案した特殊なエアブラシを使って、ホワイトにペイントされています。

ヘルメットの両側には、2石のダイヤモンドと1石のブラックサファイアのセッティングで表現したプロジェクターとカメラがあり、これには多大な配慮が払われました。ストーンはセッティングの深さを調節しながら配置され、また時計製造の技術を使ってポリッシュ加工と面取りを施した反射装置と組み合わされています。さらに反射が均一となるよう、ストーンのテーブル面が揃えられています。

この想像上の宇宙でのワンシーンを表現するため、シールド部分にはカーブをつけた5Nゴールドを採用し、特別に製作されたビュランを用いて彫刻、グランフーエナメル加工、そして手作業によるペイントが施されています。彫刻には1ピースごとに、15時間にも及ぶ作業、さらに丸1日を必要とするグランフーエナメル加工が行われました。ピエール=アラン・ロズロンの忍耐、熟練の技術、そして巧みな手さばきをすべて集結し、この作品が誕生したのです。

ケース

ブラウンサーメットは、チタンの軽量性とセラミックの硬度を兼ね備える新素材です。 ジルコニウムの金属マトリックスに高性能セラミックを組み合わせることで、他に類を見ないメタリックなツヤ感を持つブラウンの色合いが得られました。

セラミックに相当する1200ものビッカース硬度を誇るサーメットは、非常に傷が付きやすいベゼルやケースバックに最適な素材であり、密度が5.7g/cm3 であることから時計全体の軽量化も図ることが可能です。ベゼルとケースバックの間に収まるミドルケースにはカーボンTPT®製を採用し、軽量化をさらに追求しました。

カーボンTPT®は、分離したカーボンファイバーから得られた600もの平行繊維層から成り、厚さわずか30ミクロン以下のこの繊維層にブラック樹脂を染み込ませてから特殊な機械で各層の繊維の方向を45度ずらしながら織り込んでいます。その後カーボンTPT®は、航空機部品の製作に使用されるものと同様の高圧窯にて6気圧の圧力をかけて120℃で加熱成形された後、リシャール・ミル社内で機械加工されます。

3層構造のケースには2つのニトリル製O-リングガスケットを使用し、50mの防水機能を保証。その組み立てには24本のグレード5チタン製スプラインネジと316Lステンレススティール製耐腐食ワッシャーが使われています。

サファイアケース

RM 52-05の3層構造のケースは、高い専門性で定評のあるスイス・リスに位置するステットラー社がサファイアクリスタルの塊に機械加工と研削を施したものです。同社のエキスパートたちは、ムーブメントのパーツや手首にフィットするようカーブしたリシャール・ミル独自の曲線ケースをサファイアクリスタルから製作するという、驚異的な作業を成し遂げました。これがエンジニアリングと技術の面から見ていかに困難な作業であるかは、模倣のしようがないRM 52-05の製作事情が物語っています。ケースを1つ製作するには1日24時間、40日間の絶え間ない機械加工が必要とされ。

(※こちらの投稿はwww.richardmille.comからの引用です。)